いじめ自殺(2) 〜データから云えること〜

いじめ自殺の関係に関してちょと個人的に興味深い資料を見つけたんで、いろいろと述べてみようかと。

今日も、ニュースで中学生が数名死んだことを報道していました。
やはり、こういった報道が自殺を助長させているのか・・・
それは、はっきりとはわかりませんがしかし死んいく人がいることは事実です。

下記は昭和60年から平成5年までのいじめの発生件数です。

※内、中学校というのは発生件数の内の中学校の数と云うことです。



分かりやすくグラフにしたのが上記です。

参考資料「生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について」より 

グラフの年度数がエクセルの編集過程でおかしくなってしまったのでご勘弁を。

昭和60年から61年にかけて約10万件という数でいじめの件数が減っている事に関しては、時代背景がまだよく把握しきれていないため不明です。
データーに関しても、発生件数は報告されたもののみだと考えられるので潜在的にはこれ以上の件数があると思われます。
ですが、統計的に見ると年々減少の一途をたどっています。
ただし、データが古いので現在のものと照らし合わせる必要もあります。

まぁ、とりあえず話を続けましょう。
これではまだよくわからないので、自殺の統計も出してみます。
それが下記です。


参考資料「生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について」より 

 

これを見ると、いじめの発生件数が減少するごとに児童生徒の自殺件数も減少しています。
これだけではまだ、いじめと自殺には関係があると言い切る事はできませんが、少なくとも連動している事は確かでしょう。
また、小学生よりも中学生、中学生よりも高校生と年齢が上がるにつれて自殺件数が上昇しています。
数字化してしまうと、認識しづらくなるのですが、この数字一つ一つが人間の命の数、人生の数だという事を忘れないでください。

それで最後に登校拒否生徒数をば。


参考資料「生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について」より

いじめの発生件数が減少するに従って、登校拒否生徒数が増加しています。
いじめられた結果、登校拒否になって発生件数が減少した可能性も考えられます。
また、登校拒否が増えると自殺件数も同様に減少しているってところにも注目したいです。
学校に行かないことを選択することも、いじめ対策として有効だと考えられます。
引き籠もっちゃえばいじめられる事もないわけです。そもそも学校に行くからいじめられる分けで、行かなきゃいじめられないわけですよ。
家まで押しかけてくる場合は別として・・・
そもそも、いじめが起こったからクラス内で議論して解決しようとすることが、本当に可能かどうか疑問も感じています。
話し合いで解決しようとしても、結局わだかまりは残りますし、それが後々の火種にもなりかねません。
だからといって、例えいじめられていた対象が居なくなったとしても、いじめには連鎖的な面もあるので対象がすり替わっていくだけという場合もあって決して問題解決にはならないのですが。
「いじめをなくそう」という考え方をするのではなくて、「いじめはなくらない」という考え方から出発しないとダメだと思います。
メディアの報道を聞いていると、小中高を卒業して社会人になったら、さもいじめはなくなっているような印象を与える事がありますがそれは嘘です。
そもそも、社会人の間でもいじめはありますし、何かの組織に所属している限りは何らかの形でいじめは存在しています。
それが目に見えるか見えないかは別ですが。

相談するとか相談しないとか、そういう事が取り沙汰されていますが、そもそも登校を拒否する事の方が最も有効だと思います。
非常に無責任な述べ方になるかもしれませんが、義務教育だからといって、自殺に追い込まれるまで学校に通い続ける必要はない。
それよりだったら、えいや!で家に引き籠もった方がまだマシです。
むしろ、そういう選択肢がないといけないと思うのです。
いじめられている人が他人に相談することは難しい。
なら、いっそのこと登校拒否する権利はあったって良いと思います。

でもこれも一つの手段だと云うことです。
もっといろいろな手段がないといけない。
否、なきゃいけない。
それを今すぐに考えて実行に移さないとならない。
それくらいの行動力がないと誰も救われない。
なぜなら、今日も、自殺する人がいるからです。
今日も、いじめられ続けている人がいるからです。
今日も、いじめている人がいるからです。
マスメディアの煽動で、一時騒いで沈静化してを繰り返してばかりでは問題は解決しません。
それだけは確信できます。
そうして、それを何十年繰り返すのだろう・・・



参考文献・グラフ表参考 「いじめ・自殺・遺書」p111,p112,p113,p114 子どもの幸せ編集部・編 草土文化


参考資料 「生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について」文部科学省HP

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/15/12/03121902.htm

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