20代はPCを見放した?〜PC利用率から格差社会は見るのか〜

参考
パソコン見放す20代「下流」携帯族:FACTA ONLINE

ここであげられているデータを見ると確かに00年から05年にかけて20代のウェブ利用率は明らかな減少傾向にあります。


果たして20代はPCを見放したと云えるのでしょうか?


データだけを見ると01年の初頭辺りにピークになった後徐々に減少しています。
この時期何かあったのかというと、01年4月26日に小泉首相が政権を握っています。また、日銀が量的緩和策を取ったのもこの年です。
バブル崩壊後、平成不況と言われた期間も2000年代になって徐々に持ち直してきました。しかし、その一方で起こってきたのがワーキングプワなどに見られる経済格差、格差社会の到来と形成でした。
ですが、そう言った中でも新卒の採用など20代の雇用は増えてきていると思われます。(この辺データがあれば良いのですが)
新入社員であれば、仕事の段取りも覚えなければならないし、勤務時間も30代、40代に比べて長くなるでしょう。たぶん日々の生活でも、PCを使う余裕(時間)というのは限られてくるのではないかと指摘できます。
ただ、ここで提示されているデータが一体20代のどの層を対象としているのか、対象地域がどこなのかが分からないのでなんとも云えません。
また、地方を考えたとき地方ではそもそも「PCの個人所有率の低さ」という事もあげられます。持っているとすれば、家族で一台とかそう云ったケースが多くなってきます。(その場合どうやって特定したのかも疑問です)そうなると、ネットへの接続は必然的に手持ちの携帯からアクセスする事も多くなるでしょう。特に携帯の機能が向上してきた00年以降は、要因として上げても良いはずです。ですが、携帯は便利になりましたが、携帯が使える範囲はまだまだなのが地方の現状と云えるでしょう。

PCから接続したいけどそうする暇がないのか、元々PC自体を持っていないのか、これだけでは格差があるとはちょっと言い切れません。
また、キーボードが打てないからと云って、コミュニケーション能力が低いとか、学習意欲が無いとは云えないはずです。確かに、キーボードを打てるということは近年、社会生活などにおいてはステータス的なものになりつつありますが、それはあくまでも個々の問題です。必要に応じて、「できるようになれば良い」だけの事です。PCからのウェブ利用率が低下したからと云って、下流社会になっているとは云えないでしょう。


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