マグロの漁獲制限から見る食糧危機〜マグロが消える日〜

日本の魚類の中でもきっと最もメジャーであろうマグロ、これが今危機に瀕している。
欧州での寿司ブームを初めとして、急速な経済成長を遂げ続ける中国までもがマグロを消費し始めたからである。
これによって、マグロに漁獲制限が布かれる事態となった。
海外で日本の文化が受け入れられることは日本人として誇りに思う一方で、食卓に上らなくなる事は心苦しくもある。
これが、鯨のような捕獲禁止の対象にならないことを願わざる終えない。
しかし、この問題なにもマグロに限ったことではない。
様々な食材に云えることなのだ。
地球上の人口は60億人を突破し、さらに増加し続けている。
そうした中で、今後さらにこうした食料分配に規制がかけられていくことは間違いない。
問題なのは日本がそれに乗り遅れる可能性があると云うことだ。
隣の国中国は、確かに巨大な人口を抱え消費の場を市場に提供している。
だが、今後さらに裕福な国になってくるとそうも云っていられなくなる。
10億人という人口がもたらす消費は留まることを知らず、近隣国の資源供給にも影響を及ぼすだろう。
今現在の日本は、確かに食が溢れているが今後このような状態がいつまで持続可能なのか、非常に疑問である。
今日迎えてしまった少子高齢社会、人口の減少に伴う国力の低下、これらによって「食べられる国」から「食べられない国」への転落も時間の問題と云ったところだろう。
やはり、戦争でも生産力でも最終的には人口がものを云ういったところだろうか。