美少女ゲームの変貌 ゲームとしての美少女ゲームとは?

最近、『美少女ゲームは「ゲーム」なのか』という記事を見かけました。
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美少女ゲームは「ゲーム」なのか - ITmedia NEWS
【ファンキー通信】「美少女ゲーム」はゲームじゃない!? - ライブドアニュース

テキストとしての美少女ゲーム・・・まぁ、近年は確かに選択肢がなくなってきたゲームが多くなっていると思います。テキストの分量だけを考えるなら、月姫とかクラナドなんかが尋常じゃない量の文章を読ませてくれますが、これらはそれに相応するくらいの選択肢があるわけで、ゲームをやってるなぁという気になります。ですが、ひぐらしのなく頃になんかになってくると、殆どテキストを読むことの連続、これじゃぁ、立ち絵と背景、テキストとサウンドさえあればゲームって呼べるの?って話にもなってくる。特に、最近の同人ゲームはそういう傾向があると思います。極端な話ですが、CG見たさにゲームを進めちゃうとか、そういうことにもなりかねないと思うんです。そうなると、ただでさえ絵だけで商品の善し悪しを決定してしまうこのご時世に、さらにそれを見たいが為にCGを埋めてしまう・・・そういう悪循環にも繋がりかねません。やっぱりゲームを買ったんだったら、ゲームをしないと・・・
それでも、殆どのユーザーがひぐらしはゲームだと思っているのかもしれない。
じゃぁ、シミュレーションゲームのゲーム性っていったい何か。
ゲームっていうんだから、ある程度の不確定性みたいなものがないといけないと私は思うんです。
つまり、恋愛シミュレーションゲームだったら、主人公の取った選択肢によってキャラクターの態度が変化していく、変化するのにも善し悪しがあって、バットエンドもありハッピーエンドもある。やっぱりそういうのが恋愛シミュレーションゲームなんじゃないだろうか。
じゃあ、今あるテキスト型のノベライズ作品はいったい何なのか、そういう話になってくる。
私なんかは、恋愛シミュレーションゲームならぬ、恋愛シミュレーションモデル(と云うべきなのだろうか)、あるいは恋愛モデル?になってしまっている感があるんじゃないかと考えてしまう訳です。
だから、二次創作に妄想を膨らませる事ができるのかもしれません。
テキスト型で延々と文を読ませて自由を奪い、完結させる事によって、次のストーリーを創作させる方向に意識が傾いていく。
ある物語の終わり方が、「こんなはずじゃねんだよ!」って事になってそこから別のストーリーを考えちゃった。なんて経験はないでしょうか。多分、テキスト型ノベライズにはそういう事ができるっていう魅力があるんじゃないかと思います。

では、今後恋愛シミュレーションゲームが、キャラクターと背景、テキスト、BGMの四拍子の世界から脱却する日が来るのかどうか、私はまだまだ時間が掛かると思います。
なんで時間が掛かると思うのか、それは現在の恋愛シミュレーションゲームがこの四拍子でほぼ完成されているという所にある。
初めは、立ち絵とテキストを組み合わせたシミュレーションから、音楽が加わって、テーマソングが加わって、さらにはボイスが追加されて現在に至っています。(私はボイスは聞きませんが・・・)そして多分、これ以上になにかが追加されるものはもう恋愛シミュレーションゲームでは殆どありえない。
PS2が出た頃に、現実の女性の行動を映像に取って切り剥ぎして作られた恋愛シミュレーションゲームがあったような気がしますが、その後そういう趣向のゲームが登場していない事を考えると受けは悪かったのかもしれない。
じゃぁ、現在の恋愛シミュレーションゲームに耐えきれなくなった人はどうなっているのかと云うと、メイド喫茶のような2.5次元を作り出しす結果になったのではないでしょうか。私はここで2.5次元を糾弾するつもりはないし、むしろ2.5次元に関しては容認しています。そういうのもあっていい。
もしかしたら、今後バーチャコールSみたいなサービス事業が生まれてくるかもしれませんが・・・。
つまり、私が何が言いたいのかというと、確かに技術的なレベルで格段にPCのスペックは進歩しましたが、それでもやっぱり恋愛シミュレーションゲームの新時代には追いついていないと云うことなのです。
PCのスペックが幾ら向上しても、モノごころ、モノむすめのように画面から仮想の女の子が飛び出してくるわけじゃない。かといって、「To Heart」のHMX-12マルチみたいなロボットができたかといったらそうでもない。
でも、もしそうなったらゲームじゃ無くなっちゃって、さらには妄想力さえ低下していってしまう気もしますが・・・。だって、現実が駄目だから想像するわけでしょう。それが現実化しちゃったら想像する余地すらないわけですから。それでも、生身の女性じゃなくて、プログラムされたロボットなので一応恋愛シミュレーションゲームも可能なのかなぁ。その辺はなってみないとわからんですよ。
時代が追いついていれば、メイド喫茶ならぬロボットメイド喫茶が出来ていたんだろうなぁ。

まぁ、そういうことで恋愛シミュレーションゲームが次のステップへ羽ばたくため?にはまだまだ相当時間がかかっちゃうよねぇ・・・っていうお話でしたぁ。