新書の通販に関して

http://jun.typepad.jp/junhara/2009/06/post-67d4.html

こんな記事が目にとまった。

書籍関係の仕事に身を置いているので言わせて頂きますと、アマゾンの様な経営をしてたら書店はとても持ちません。

というか、アマゾンでさえ書籍部門の売り上げはぎりぎりのはずです。その証拠に雑誌通販などに関してはアマゾンは撤退傾向にあるはずです。
特に雑誌です。
雑誌は、箱詰めしてもかさばる上に一冊の利益は全体のほんの数%です。アマゾンなんかは、500円以下の雑誌などに関してはほとんどUPされてないんじゃないでしょうか。


アマゾンの場合は、書籍以外のところで儲かっているから問題ないわけです。
特に、新書類は利益の還元率が極端に低い。
だから、書店は万引きに敏感になるのです。一冊万引きされたら、その損失を取り戻すために同じ本を何冊も売らなければなりません。

配送料金に関しては運送会社との契約次第で割安にできるでしょうけど。
しかし、通販の場合は単に送料だけではありません。代引きなどの手数料、梱包資材の費用、ほぼ毎日に及ぶウェブ更新の人件費、サーバー維持管理費、それら諸々を含むと利益を出すのは本当に難しい世界です。

古書に関しては話は別ですね。ただ、それに関しても在庫を抱えることで発生する税金などの問題があるのでなんとも云えませんが。

書店の場合は、出版社から本を借りて売っているようなものなので返品すればその分だけ現金は戻ってきます。古書の場合は断裁するしかなくなるのでその分費用がかかります。 

古書の通販はシステムを作るまでが大変だと何となく思います。特に、在庫の管理とか。入庫からウェブ公開に関しては確実にローカルな手段になります。在庫減らしはシステム作ればどうとでもなるとは思いますが。
でも、0円で受け取った本が100円で売れれば、まるっと利益になるので美味しいと云えば美味しいのかもしれません。